商業・ビジネス環境と公共空間にプラスとなるプロジェクトを確立し発展させるための、「地方自治体」と「地元ビジネス・コミュニティ」によるパートナーシップである。
取り組み方法
地元ビジネス・コミュニティは、主要プロジェクトに必要な条件、または商業・ビジネス環境に関してプラス効果があるサービスの確認を行う。それにより、BIDの区域を定め、プロジェクト/サービスを実施するためのビジネスプラン(事業計画)を展開することができる。事業計画では、資金調達の方法とその使途、プロジェクトのマネジメント方法、運営やモニタリング・評価の手順を確認する。
地方自治体は、事業計画案の採決を取りまとめる責任がある。
資金の徴収方法
事業計画案が可決されたならば、地方自治体は事業税に課税される特別税を徴収し、その全額がBIDに提供される。それらは、限度額等の規定はないが、どのような徴税案であっても事業計画において明確に規定され、事業納税者によって採決されなければならない。
なぜBIDが必要か?
BIDは、サービス提供に対する持続可能な資金調達を確保し、地域問題に対応するための支援メカニズムを提供するものである。商業・ビジネス環境に付加価値が必要であると認められたビジネス・コミュニティに対し、付加的サービスや設備改善を行うためだけに利用されるものである。
利益とは何か?
BIDでは、一定期間に持続可能な資金を提供する。これは“ただ乗りする”ことではない。つまり賛成する人に参加資格があり、特別税を支払って利益を得るのである。これは率直で明確な民主的プロセスであり、役所主義や官僚主義とは違い、自己管理、自己資金調達の方法を可能にするものである。また、清潔かつ安全でよく管理された魅力的な環境を保障する実質的なサービスを提供し、長期間となれば、飛躍的な経済と生活の質というメリットも与えることになる。
BIDの期間は?
全てのBIDは、5年間を最大とするサンセット条項により運営される。BIDをさらに継続する場合には、再度BID投票制度に基づき、支援の再確認をとることが必要となる。
なぜ今行動する必要があるのか?
米国では、BID地区に対し必要な指示を行うための適切な条件を作る前には、約2年間の計画準備期間が必要であることを明らかにしている。したがって現在、イギリスにおいてパイロット・プロジェクトを開始することで、2004年に予定されているBIDに関する法律(BID法)が可決された場合には、他の都市においてもBIDを申請することができるようになる。