訳:株式会社 都市構造研究センター/南部繁樹 |
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現在、ヨーロッパ最大の建築現場といわれるドイツのベルリン。ガラスのドーム内に作られたらせん状のスロープを登るにつれ、エキサイティングな眺望が開けていくライヒスターク(帝国議会議事室)。ポツダム広場周辺のダイムラー・クライスラーエリアには新時代の幕開けを見通した建築物が目白押しといった感がある。 一方、2000年ドイツでは、ハノーバー万博が開催される。テーマは「人間、自然、テクノロジー」(Mensch−Natur−Technik)。 自然環境と社会環境を調和させていくことを主題に掲げたのである。ドイツでは今、「健康と建築」といった思潮が確実に根づき、改めて環境共生を口にする者は少ない。私たち日本人が改まってそのことを質問するといつも不思議がられる。 ドイツの建築家R.ディートリッヒの指摘を掲げるまでもなく、人間が自然を共生して生きていくモデルは「中世の農家や日本の木造和風建築にある」との言葉に、私達は今一度、先人の知恵に多くのことを学ばなければならないと言えよう。 本稿では、環境共生の取り組みにおいて先進的な取り組みを行っているドイツを通して、開発における環境再生の視点とその実際を再開発の今日的プロジェクトを紹介したい。 事例1 シュトゥットガルト市 「中央駅北地区新都心形成事業(シュトゥットガルト21)」 事例2 ミュンヘン市 「省エネルギー住宅建設と中央駅西側地区再開発事業」
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